路面凍結の対策で高速道路をドローンで監視 ウェザーニューズ

更新日: 2018.05.14 公開日: 2018.02.19
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気象情報配信の大手であるウェザーニューズは2017年12月27日、東日本高速道路 NEXCO東日本 北海道支社と協力し、ドローンに装着した赤外線カメラを用いて、高速道路の路面温度を広い範囲に渡って測定する取り組みに成功したと発表しました。

同社では、冬季における高速道路の路面の凍結防止剤を散布する必要性の判断に役立てることにしています。

NEXCO東日本の同支社では、高速道路における安全・安心・快適性を確保するために、冬季には路面に凍結を防止する薬剤を撒くなどの凍結防止対策を行っています。

あらかじめ路面温度の低下を予想して凍結を防止する薬剤を散布するには、広い範囲に渡る観測が必要になるといいます。

従来は路面に設けられた観測装置による点を基準としたデータや、整備車両に装着された温度センサーの線を基準としたデータを頼りに散布していました。

今回ウェザーニューズは、ドローンに装着した赤外線カメラで路面を観測し、路面温度差のデータ収集に成功しました。

ドローンを利用して上空から路面温度を把握することで、従来の観測装置では困難だった道路の構造的な違いによって生ずる場所ごとの温度差を可視化することができました。

今回の取り組みによって「鉄筋コンクリート構造よりも、鋼床版構造で温度低下が激しい」という知見が得られたということです。

将来的には道内で観測エリアを広げながら路面温度が低下しやすいエリアで効率的な凍結防止剤の散布に役立てることにしています。