農業用ドローンの規制を緩和へ 2018年3月にも指針を改定 免許のあり方を柔軟に 農水省

更新日: 2018.05.14 公開日: 2018.02.17
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農林水産省は、ここ1年から2年のドローンに関する技術の進展や海外先進国での動向などに対応するために、農林水産業でのドローンの利用を進めることを目的として、規制緩和を進めることにしています。

現在の指針の不足している点を改善し、省力化を迫られている農業従事者の要望に応えることで、農業の国際的な競争力を向上させることにしています。指針は2018年3月末にも改定する方針です。

自動飛行時の安全対策に関する規定を新たに指針として追加するとともに、これまで機種が異なると別々の免許が必要な点に関しても見直します。

現行の指針は安全対策として、ドローンの飛行ではパイロットと調整指示役の2人が求められ、省力化を阻んでいました。

国内の複数のドローン開発企業が無人で自律飛行できるドローンをすでに開発しており、中国をはじめとして、国外では自律飛行するドローンが急速に広まっています。

機種別に免許が必要な点に関しても技術が進展しており、こうした制約が新しい機種や新しい機能の広まりを阻んでいる面があります。

農水省では安全対策の重要性を維持しつつ、国土交通省とも連携して運用面での改善を進める方針です。

人間が行う手動操縦では、常に作業に集中しなければならないため疲れやすく、操縦がうまい人とうまくない人とで作業の質に大きな違いが出るため、農薬や肥料を撒く量や農作物の成長に直接影響します。

自律飛行であれば、作業を均質化することが可能で、経験の浅い若い人でも行うことができるため、農作業の現場への普及が進むと期待されます。