世界初のバスタブドローンの映像が、クリスマスにYouTubeで公開されました。人を乗せられるこのドローンは、なんと全て廃材で作られています。
彼らのYouTubeチャンネル上の説明によると、”The Real Life Guys”は20歳の双子のドイツ人兄弟で、彼らは「身近なものでブッ飛んだDIY製品を作る」ため、このチャンネルを開設したとのことです。
彼らはこれまでに、潜水艦やホバークラフトなども廃材から作っています。今回彼らが作った空飛ぶバスタブは、DIY工学の可能性を世に知らしめました。以下がThe Real Life Guysのバスタブドローンビデオです。動画はドイツ語で制作されていますが、プレーヤー右下の「字幕」ボタンから、英語字幕を表示させることができます。
https://www.youtube.com/watch?v=CBSN8afdy4g
彼らの有人飛行ドローン一号機は、天気がバッテリーに悪影響を及ぼしたことや、全体的に重心が低かったために失敗しました。そこで双子は「バスタブならいけるのでは?」という斬新な発想に至ったとのことです。
バスタブは溶接された骨組みに合うように改造され、木製のプロペラが使用されました。ドイツのExabotixという航空宇宙会社が飛行制御器を貸与し、ドローンのプログラミングも手伝ったとのことです。また、ニーダーザクセンにあるExabotixの所有するバスケットボール体育館で試運転も行われました。
飛行テストでは154ポンド(69.85キロ)のタイルを搭載した状態でも安全に動かすことができました。成人男性と同じくらいの重さでも飛行が安定することが分かったため、双子の一人が準備し、空飛ぶバスタブの中に乗りました。バスタブドローンは遠隔操縦によって、約5フィート(1.5メートル)の高さまで飛びました。
このドローンの骨組みのすべてが、基本的にはDIY(お手製)で出来ています。衝撃を抑えるためにバスタブの下に付けられたクッションは、青いベルトで固定されました。座席は取り外しが可能で、バスタブの中を骨組みが貫通しています。バッテリーはアーム部分に付けられ、充電するのにおよそ3時間かかります。
双子の次の計画は、屋外でバスタブドローンを飛ばし、実際に操縦士をバスタブの中に座らせることです。ドイツ連邦航空局(LBA)の規定によると、98フィート(約30メートル)以下の飛行であれば許可は必要ないので、彼らは合法的に屋外でドローンを飛ばすことができます。
彼らは手作りドローンに人間を載せて飛行した初めての例ではありませんが、バスタブドローンでは世界初でしょう。見た目も奇抜なこの装置に「人が乗って飛ぶことに成功した」という事実もまた、DIYによって達成された功績として大きく評価されています。