埼玉県は、県施設の劣化の調査に赤外線カメラを搭載したドローンを利用し、精度の向上と費用の削減を実現しています。
県ではこれまで屋上などに上って目視による確認していましたが、ドローンを利用することで作業を安全に実施することができ、確認の精度も大幅に向上したといいます。
施設の調査にドローンを利用することで、県では数千万円前後の費用圧縮を予定しているとのことです。
「実際にドローンを利用してみたところ、目視での調査に比べて精度が高いことに驚いた」。県総務部管財課ファシリティマネジメント担当の小暮吉景主幹はこう話しています。
赤外線カメラを搭載したドローンの導入は、都道府県では全国で初めてで、2017年12月から県施設の劣化の調査に利用を始めました。
建物のタイルに浮きや亀裂が発生していたり、雨漏りなどが起きていたりすると周囲と温度差ができますが、ドローンの赤外線カメラによって、こうした劣化を容易に発見することができます。
また、県施設には目視による点検が困難な箇所がありましたが、ドローンを利用することで、簡単に調査することが可能となり、調査にかかる時間や費用も大きく削減できるといいます。
さいたま市消防局では災害時の被災者捜索で、秩父消防本部では水難事故での救助や山での遭難者の捜索を目的としてドローンを導入しており、県内の各自治体でドローンの利用が進んでいます。