韓国が対北朝鮮用に開発したドローンのロボット戦闘隊が2018年にも始動

更新日: 2018.05.10 公開日: 2018.01.22
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韓国の陸軍関係者が話すところによると、2018年にはドローンロボットで編成される「ドローンボット」戦闘部隊が発足する予定です。このドローンボット戦闘部隊は、北朝鮮のミサイル核開発施設だけでなく、指導者が用いる護送車やリムジンをターゲットにしたものとなっています。

韓国のドローンボット戦闘部隊は他にも以下のようなものを攻撃対象としています。

1、ロケット発射機
2、レーダー設備
3、通信インフラ
4、地上の陸軍部隊
5、護送車両

ワシントンにあるシンクタンクに所属する専門家のひとりであるディーン・チェン氏は、韓国軍のこのドローンにはステルス機能が備わっていると述べています。

このため、韓国軍のドローンは、偵察や監視ミッションを遂行するために用いることもできます。ドローンボット戦闘部隊はこのほかに、韓国軍に不測の事態が生じた際にも用いられる場合があります。

しかし、このドローンボット戦闘部隊には弱点もあります。それは、ジャミングなどの電波妨害に弱いことです。韓国軍のドローンボットはお互いにコミュニケーションを取り合い、敵を認識し、その動きを検出できるとはいえ、GPSによる位置情報が必要不可欠となります。

一方で、北朝鮮もドローン兵器を利用しようとしています。北朝鮮は砲撃軍のほかに化学兵器や生物兵器を所有しています。また、長年にわたって、北朝鮮のドローンは韓国に侵入し、スパイ活動を行っています。2017年初めにはTHAADミサイル防衛施設の撮影を行ったドローンが国境付近で発見されるということも起きました。

こういった北朝鮮側の動きを受けて、韓国側は今回、ドローンボット戦闘部隊の発足に至りました。ドローンは自爆機能を備えた「神風」タイプのものもあります。このようなドローンは指導者暗殺のために用いられることもあります。

韓国軍が金正恩暗殺のために発足した「斬首部隊」は、北朝鮮軍を威嚇する目的がありましたが、今回のドローンボット戦闘部隊も同じく、指導者暗殺のために用いられる可能性があります。米国シンクタンクの防衛局長は「低コストでドローンボットを量産すれば、ターミネーターのような映画のストーリーが現実のものとなる可能性がある」と述べています。

ドローンボットは、米国製プレデターやリーパーなどの無人飛行機ほどの能力を備えてはいないものの、ステルス性が高いため、検出されにくいという特徴があります。

そのため、捜査に用いられたり、敵軍の基地に潜入して、弾道ミサイルを無効化したりすることもできます。韓国軍のドローンボットに加えて、米国のペンタゴンは、複数のドローンを発着させることができる「空飛ぶ空母」をも開発しようとしています。