損保ジャパン日本興亜が都市部でドローンを本格活用へ 災害での現地調査など念頭

更新日: 2018.05.10 公開日: 2018.01.16
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損害保険ジャパン日本興亜が首都圏直下型地震など都市部での災害に備え、ドローンを積極的に利用する方針を策定したことが2017年12月4日、分かりました。

同社では今後、ドローン関連の予算を増やす計画で、2017年12月12日には一般人も含めた50人を超える態勢で、情報収集や避難誘導などに関する実証実験を実施し、できるだけ早い実用化を目標としています。

同社のような保険会社がドローンを積極的に利用するのは、災害が起きた時の現場での罹災状況の確認に使用して、早期の保険金支払いを実現するためです。

また、ドローンにスピーカーを搭載して避難者の誘導を行ったり、食料や医薬品などを運んだりして被害をできるだけ少なくし、保険金支払いを抑制する目的もあります。

人口密度の高い都市部におけるドローンの導入効果は大きいことが見込まれ、同社では取組みを強化するとしています。

2017年10月には新たにドローン2機を購入したほか、2018年にも2機購入する予算を組んでいます。扱える職員やドローンを運搬する専用の車両を増やすことも検討中といいます。

2016年7月に、毎回の申請が不要となる国の包括申請で、保険会社としては初の許可を得ており、いつでも必要があればドローンを飛ばすことができる態勢を整備しました。

2017年12月12日の実験は新宿中央公園で実施し、ドローンで撮影した画像を首都圏直下型地震が起きた際に現地対策本部が置かれる工学院大学と新宿区役所に送信するほか、工学院大学からドローンに搭載したスピーカーを用いて避難者の誘導などを行う予定にしています。