国際航空運送協会 IATAは2017年12月5日、旅客機に対する危険を未然に防ぐために、各国の司法当局は、遊びでドローンを飛ばす行為を制限するうえで、主導的な役割を果たす必要があるとの見解を示しました。
ドローンが頻繁に使われるようになったことに伴う危険に関しては、2017年10月にカナダケベック州の空港で着陸態勢に入っていたスカイジェット航空の航空機にドローンが衝突した事故を契機に注目されるようになりました。
これまでに欧州においてもドローンと航空機のニアミス事例が何度か起きています。
IATAの理事、ロブ・イーグルス氏は記者団に対して「我々の懸念事項のひとつは、遊戯用ドローンを専門的な訓練を受けていない人が操縦することだ。人を運ぶ旅客機に及ぼす可能性のある危険を、そうした人たちが認識しているとは言えない」と述べました。
航空機との衝突の危険性を軽減するには、罰金や使用者情報の記録、飛行が禁止されている空域へドローンが侵入することを防ぐ技術などが有効とみられています。
イーグルス氏は「自分が引き受けている責務と、小型の遊戯用ドローンの無責任な使用で引き起こされる危険を認識してもらうには、より積極的な抑制施策が必要となる」と述べました。
そのうえで、IATAは啓発活動や使用者に対する教育も検討していくと付言しました。