三重県は、違法投棄された産業廃棄物の発見や量の把握の効率化のため、ドローンを導入すると発表しました。三重県での違法投棄量は一昨年に全国最多となっており、ドローンの導入により、違法投棄の抑止や早期発見が期待できるとしています。
2017年11月2日、三重県四日市市の産廃最終処分場で県の廃棄物監視・指導課の職員らがドローンの試運転を行いました。約50メートルの高度から搭載したカメラで埋め立て地を撮影し、ディスプレイの画面で確認しました。異なる地点から撮影することで、廃棄物の量を測定できるといいます。
三重県内の違法投棄量は、2012年度の150トンから、全国最悪だった2015年度では6,811トンに上りました。多くが建設廃棄物だといい、県の担当者は、三重県は名古屋と大阪の間に位置しており、山林が多いので各地から産廃が投棄されていると話しています。
違法投棄を行った事業者などに行政指導や処分を行うには、廃棄量などを正確に把握する必要があります。これまでは10人ほどの職員が違法投棄物の量などを巻き尺で測っており、1日かかることもありました。ドローンを使用することで、3人程度の職員で4時間以内の作業に短縮できるとしています。
三重県廃棄物・指導課の山名通之(みちゆき)課長は「山林地域では早期発見が大切。違法投棄根絶に向けてドローンを使用していきたい」と話しています。