農業ビジネスの世界最大手、クライメート・コーポレーション(Climate Corp.)は2017年11月15日顧客に提供する空撮写真の質を強化するため、カナダ・トロントに本社を置くドローンデータ提供企業・デブロンUAS(Deveron UAS)と業務提携を結ぶことを発表しました。
デブロン社は北米の農業顧客へ、ドローンによる空撮画像データを提供することになります。
両社は2017年の成生育期にカナダ・オンタリオ州でプログラムを試験運営し、そこではクライメート・コーポレーションの顧客農家が同社のClimate FieldViewアカウント内で、デブロン社提供のドローン空撮画像を使用できるようにしました。
2018年シーズンに向けてデブロン社は、農家の要求に応じてClimate FieldViewアカウントに最新の空撮データを提供し、植栽や総生産データなど他のデータレイヤーと共に使用することで、収穫量に関する「より深い」分析を可能にします。
Climate FieldViewはこれまで、衛星写真を使用して顧客の農地の課題を検出してきました。デブロン社のドローン空撮画像は衛星よりも高い解像度で、より頻繁に画像を更新できます。
クライメート社は、2017年中にカナダ西部でClimate FieldViewプラットフォームのベータテストを行うことを発表しています。カナダ東部では、FieldViewプラットフォームはすでに約100万エーカーで利用中です。
デブロン社は現在、本社のあるオンタリオ州からケベック州とニューブランズウィック州に、そして今年は西部のプレーリー州にまで進出しています。
米国内にも本格進出予定で、既にイリノイ州、インディアナ州、アイオワ州、カンザス州、ミネソタ州、ミズーリ州、ネブラスカ州、オハイオ州、サウスダコタ州のトウモロコシ畑において短期間の運用を開始しています。
同社は 5月に、連邦特別運航証明書(SFOC)の「コンプライアント・オペレーター」にカナダの企業としては初めて認定されました。
デブロン社のデビッド・マクミランCEOは「Climate FieldViewプラットフォームとの提携によって、低コストで高解像度の画像がより多くの農家に供給され、農地の状態の正確な把握、投資収益率を最大限に高めるための的確な対策を講じることが可能になる」 と同社のリリースで述べています。