テキサス州東部・ナコドチェスにおいて、ハリケーンの被害調査ビジネスにドローンが導入されています。これによって、これまで不可能と思われていたレベルの安全かつ迅速な調査が可能になりました。
2017年8月のハリケーン・ハービー、同年9月のハリケーン・イルマの際、ハイドレックス・エンバイロメント社はドローンを使って被害地図を作成しました。
ハイドレックス社のクレイトン・コーリアー氏は「以前は大規模な水害現場の調査を行うには数週間かかっていた。我々はドローンを使うことにより、これまで緊急の対応が必要でも洪水が落ち着くまで中々行けなかったような場所も調査することができるようになった」と語っています。
ドローンによって、氾濫した地域の高解像度航空地図と地形調査を作成されます。収集されたデータは、ほぼ一瞬でハイドレックス本部に送られます。
これまで2〜3週間かかっていた調査が、ドローンでは48時間以内に終えることができます。ただ迅速なだけではなく、調査員が危険な区域に足を踏み入れる必要もありません。
これは、これまで貴重な調査機会にも関わらず、安全性の問題で待機、あるいは中止せざるを得なかった当時に比べて、ドローンによってより多くの調査機会を、より信頼性の高い結果が得られる状態で調査可能になったという事を意味しています。
この方法では、最先端の技術で、高解像度の写真のみを使用して詳細な地図や3次元モデルの領域を作成します。従来、航空測量では1ピクセルあたり1メートルの解像度が使用されていました。現在のドローン測量においてハイドレックス社では1ピクセルあたり1インチ(2.54センチメートル)の解像度で作成することが可能です。
同社はテキサス州、ルイジアナ州、オクラホマ州で契約を結び、廃水処理施設からアスファルトプラントまでを調査しています。コーリアー氏によると、地面に存在するあらゆるものはドローンを応用できる可能性を秘めているとのことです。
ドナルド・トランプ大統領は2017年10月、ドローンの安全規則に対するいくつかの免除を発表した大統領令を発令しましたが、商用利用するすべての操縦者は米国連邦航空局の認定を受けなければなりません。
コーリアー氏は「ドローン部門を次のレベルへ持っていくために、さらに優れた技術を追求していきたい」と意気込みを語りました。