カナダ政府は2017年10月12日、同国ケベックシティーにて、旅客機の翼とドローンが接触する事故があったと発表しました。この事故による被害は非常に少なく、旅客機は無事に着陸することができました。

ドローンと旅客機が接触する事故はカナダ国内では報告されておらず、今回が初の事例となりました。また、国際運輸協会によると世界でも報告例がなく、カナダ国内に限らず世界でも初の事例であるとの可能性も示唆されています。

事故で被害にあった機体は、同市に拠点を持つチャーター航空会社「スカイジェット」の運行する小型双発エンジン機で、乗客6人と乗員2人が乗っていました。

今回は被害も少なく、無事に着陸することができましたが、ドローンが操縦席の窓にぶつかって運転に支障が出たり、エンジンに衝突したりすると大きな被害が出る恐れもあります。

事故を起こしたドローンは、規定をはるかに上回る上空約450mを飛行していました。カナダ当局によると、ドローン関連の報告は2017年の報告分だけで、すでに約1600件。そのうち131件は、航空機などの安全運行へ支障をきたす恐れがあるとされています。

ドローンは世界的に普及が進み、それに伴う被害の報告も増えています。各国は、安全のための規制を強化し、航空機の安全確保などに力を入れています。