日本無人機運行管理コンソーシアムは2017年10月26日、南相馬市と浪江町でドローン管理システムの実証実験を行いました。今回実験が行われたシステムは、19機のドローンを衝突や無線トラブルなどのトラブルを起こさずに一括管理するシステムです。
近年、ドローンを利用した配達などに期待が高まる一方で、目視外飛行、同時飛行などのシステムの構築や、安全対策が課題となっています。今回実験が行われるシステムは、通常時は物流に使用されるほか、災害時の対応にも使用可能です。
実験は、福島県ロボットテストフィールドを中心に行われ、国、県をはじめとする行政機関の担当者に加え、全日本空輸などから合わせて200人ほどが参加しました。
物流への使用を想定した実験では、複数の物流業者からの物資を乗せた無人ヘリが着陸後、ドローンによって戸別に配達されました。
また、災害対応については、南相馬市で震度5強の地震が発生し、揺れや地震に伴う津波などで住民にけが人が出たとの想定で実施されました。ドローンは、災害時の情報収集、逃げ遅れた住民の位置の確認などに使用されました。
今回の実験で得られた成果をもとに、システムのさらなる精度の向上や、多機能化などが行われます。