9月29日に「徳島ドローン特区」に指定される徳島県那賀町にて、町とNTTドコモが協力し、スマートフォンの電話回線を用いて、自動運行によるドローン物資運航実証実験を行いました。
今回の実証実験は徳島ドローン特区を抱える四国でも初の試みで、徳島県那賀町の日野谷診療所から、那賀川を挟んで約1キロ離れた民家に薬を運ぶという想定で実験を開始。スマホが取り付けられたドローンは、GPS機能によって送信される位置や高度情報を通じて、任意に入力された地点まで無人で操縦されました。
ドローンは高度約90mを飛行し、約7分で民家の前の田んぼに着陸。
同実験に参加した住民は「橋を渡って診療所に行くのは時間がかかるし、体調が悪いときは大変。ドローンによる輸送が実現すればありがたい」とコメントしています。
また、徳島県那賀町の三好俊明課長は「電線や高い建物が少ない那賀町はドローン輸送にうってつけ。安全性やコストを検証して実用化につなげたい」とも言及しました。
今回の実証実験は、ドローンを通じた新たな取り組みに対して、国と町とがシナジー効果を生んだ好例となりました。
地方における高齢化は進んでいるため、ドローンを活用した商品・薬・日用品の運航サービスは大きな可能性を秘めており、ドローンが従来のロジスティクス(原材料調達から生産・販売に至るまでの物流)を大幅に改善する可能性を示唆しています。