株式会社NTT e-Drone Technologyは、「ドローン農薬散布サービス」を2021年5月17日から開始しました。このサービスは、自社で開発および製造をしている農業用のドローン「AC101」を使用して、開発者や教官が現地へ赴き農薬散布を行い、散布経路などの報告書を作成するというものです。
NTT e-Drone Technologyは、元々は「AC101」を販売する、つまり農家が自ら「AC101」を購入して散布するということを主なビジネスの形として考えていましたが、ドローンを提供する中で、「農薬散布の委託したい」、「いろいろな種類の農薬を試したい」という要望を受けるようになったそうです。それが一つのきっかけとなり、「ドローン農薬散布サービス」の提供に至りました。
また、「開発者や教官が農薬散布を行うことで農業の現場についての理解をより深められるのではないか」という狙いもあります。同サービスを通して得た経験を、開発者は実用的なドローンの開発に、教官はその指導技術の向上に役立たせることができるでしょう。
サービスの特徴や内容は下記の通りとなっています。
・農業用ドローン「AC101」を使用して散布する。
・「AC101」の開発や製造に携わっている経験豊かな開発者と教官が自ら散布作業を行う。
・散布した日時、散布ルート、散布実施者などについてのレポートを提供する。
・対象エリアは関東、甲信越、東北で、順次拡大していくことを予定している。
・対象作物は水稲・麦とする。その他の作物については応相談。
・散布範囲は5ha以上だが、来年度以降に最低範囲を下げていく予定。
・利用料金は、最初の5haが 50,000円(税込)で、それ以降は1haあたり10,000円~15,000円(税込)。総面積、圃場の形状、日程などにより事前に見積りをする。
・雨天や強風の場合、要望どおりに散布できない可能性がある。
・人員数に限度があるため、先着順とする。
同社は、農薬散布の委託などのニーズに対応しながら、日本の圃場に適合したドローン開発を進めていく意欲を示しています。今後どんなドローンが開発されるか注目です。