KDDI・KDDI総研・プロドローンの三社はダム・港湾設備点検や水産漁場監視などにおける省人化・安全確保を目的に、空中ドローンに水中ドローンを搭載した世界初の「水空合体ドローン」を開発しました。

点検場所まで自律飛行する空中ドローン(親機)に、映像伝送と音波での測位が可能な水中ドローン(子機)を搭載しており、2021年5月31日には技術実証を完了しているとのことです。

近年、水産養殖や水域インフラの点検分野においては少子高齢化などの理由から人手不足が問題となっています。

水中での作業支援が可能な水中ドローンの需要が高まる一方で、従来の水中ドローンでは点検場所まで船を出す必要がありました。

しかし今回開発された「水空合体ドローン」は、KDDIのスマートドローンプラットフォームを活用し、タブレットで行う遠隔操作により飛行・着水・分離・潜航・浮上・回収・期間といった一連の動作を制御できます。

これにより、船を出すことなく点検場所までドローンを移動させることができるため作業の省力化に繋がるのです。

点検場所に着水後、水中ドローンである子機を分離して遠隔で水中の点検を行います。

水中ドローンで撮影している映像は、リアルタイムで操作者へ伝送されます。

子機の位置は、KDDI総研独自の音響計測技術で正確に測定できるとのこと。

今回の「水空合体ドローン」開発における各社の役割は、次の通りとなります。

・KDDI：スマートドローンプラットフォームを提供

・KDDI総研：開発全体統括・音響測位部分の開発

・プロドローン：水空合体ドローンの開発

3社は同機体について、2021年度中に様々な用途に応じた実証を行い、2022年度の商用化に向けて開発を進めていくとしています。

また、同機体は2021年6月14日から6月16日に開催される展示会「ジャパンドローン2021」のKDDIブースに展示される予定です。