ALSOKがインフラ点検向けのドローン空撮および自動巡回サービスを開始

更新日: 2021.12.31 公開日: 2021.12.31
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ALSOKは11月5日、社会インフラ点検向けの空撮サービスと自動巡回ドローンサービスを開始したことを発表しました。

使用するドローンは米Skydio社のSkydio2をベースモデルとしており、GPSが届かない場所での飛行も可能です。

ALSOKの警備業務に必要な要件に基づき、ジャパン・インフラ・ウェイマークとSkydioが共同で開発を行いました。

同サービスで使用するドローンは、カメラによる全方位の画像処理(VisualSLAM)をリアルタイムに行うことで、GPSがない環境でも安定した飛行を可能にしています。

最小離隔距離は50cm以下となっており、従来のドローンでは入り込めなかった複雑な環境への侵入もできるとのことです。

自動巡回中はルート上の障害物を自動で回避するほか、充電ドックへの自動離着陸にも対応します。

機体性能は以下の通りです。

項目性能・サイズ
飛行速度23分(電池性能や気候により変動)
最大速度時速58キロメートル
搭載カメラ4Kカメラ(1200万画素)
大きさ(L×W×H)223×273×74(ミリメートル)
位置補正機能GPS+VIO(Visual Inertial Odometry)+SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)
最大風速抵抗風速約10メートル
障害物検知全方向(魚眼レンズを上下6個搭載)
動作温度範囲(摂氏)-5度~40度

同サービスの第一弾として、ALSOCは道路橋点検業務を対象に同ドローンを活用した点検サポートのサービスを販売します。

従来は従来は大型橋梁点検車両や交通規制が必要だった橋梁下部の目視点検を、小型ドローンで代替するものだといいます。

ドローンを活用することでコスト削減につながるだけでなく、道路交通規制に必要な時間の削減も期待できるとのことです。

同社は今後、ダムや砂防ダム、風力発電、灯台などのインフラへの活用も進めます。

さらに同社は、自動巡回ドローンサービスも提供するとのことです。

これまでにも東京スカイツリーや大規模倉庫、工場、プラントなどにおいて、人による巡回業務の代替を目的とした屋内での自立飛行ドローンの実証実験に取り組んでいます。

それらの実証実験の結果をもとに商用化への改善を重ねて、サービスのリリースに至ったとのことです。

また、ドローン事業の拡大に伴い同社は全国規模でパイロット育成の実施を予定しています。

今年度に50名、数年以内に100名以上のパイロット体制構築を目指します。