株式会社ミライト・ホールディングスは、10月27~29日にかけて千葉県・幕張メッセで開催された「第12回 Japan IT Week 秋」にて、東光鉄工が3年の歳月をかけて開発した純国産レスキュードローン「TSV-RQ1」の紹介を行いました。
TSV-RQ1はIP55の防水性能に加え、丸みを帯びたボディ形状により風速18m/sの耐風性能を有しています。
これにより、風雨の中でも災害発生の危険性を確認するための飛行などを可能としたドローンです。
ローターには航空機などでも活用されているウイングレッドを採用するなどして、高い飛行性能も実現しています。
さらにローターを支持するアームは折りたたみ式のため、可搬性も高めています。
その耐環境性の高さは、自衛隊による令和3年度の士総合火力演習へ参加し、演習風景の録画などにも利用された実績などからもうかがい知ることができます。
オプションとして、超高感度/赤外線一体カメラや8000lmの高輝度LEDライト、最大2kgまでの物資を運搬・投下できる物資運搬用リリースユニットのほか、高度100mからでも地上に音が届くハイパワースピーカー(機体には最大3kgのペイロードがあるとのこと)を用意しています。
最高速度は時速60kmで、ペイロードに何も積んでいない状態で35分程度の飛行が可能(ペイロードに積んだ状態だと20分程度の飛行が見込まれている)です。
土砂災害や水害が発生する危険性のあるポイントまで即座に飛んでいき、現場の状況を確認して戻ってくるといった運用が可能だといいます。
TSV-RQ1はミライトのグループ会社であるミラテクドローンが2021年11月1日より受注受付を開始しています。
機体の販売だけでなく、自社が有するドローンパイロットを要請に応じ出動させるとともに、導入団体(主に消防や警察などを想定)に対する導入教育(研修)の提供なども行っていくとし、一連のソリューション提供まで含め、2022年までに5億円の売り上げを目指すとのことです。
また東光鉄工としても、さらなる品質向上を進めていきたいとしており、5Gへの対応といった機能的な部分の拡張や、耐風性能のさらなる向上といった機体性能の向上などに向けた取り組みを行っていくとしています。