ドローンは、遭難者や行方不明者を探すためにも活用されており、その技術や性能は年々向上しています。
中でも注目を浴びる最新機種5機種をご紹介。
無線機オーディオペイロード
ニュージーランドのDotterel Technologies社が開発した、地上にいる人とドローンのオペレーターが双方向で会話できる技術です。同社は、ノイズが少ないドローンを開発する技術で以前から注目されていました。今回新しく開発された無線オーディオペイロードは、高指向性マイクアレイをドローンに搭載でき、飛行音やその他の騒音を取り除きながら遭難者の声を拾うことが可能です。
SARDO(Search-And-Rescue Drone)
画像引用:https://dronedj.com/2021/02/26/search-and-rescue-drone-uses-phone-signals-to-find-victims/
NEC Laboratories Europeが開発中の技術です。モバイルセルラー基地局の機能を組み込んだ自律型ドローンが、携帯電話の位置を判別し、付近を飛行することで救助活動を支援します。携帯電話などの通信電波が届かない地点で遭難したり、災害でインフラが停止したりした場合に役立ちます。
RDD(Revector Detector Drone)
こちらもSARDOと同様、遭難者の携帯電話が基地局に接続できるようにする技術で、すでに発売、活用されています。テレコムコンサルティングサービスとしてイギリスで設立されたRevector社が開発しました。RDDはプラットフォームとして利用され、山岳救助においてはすでに3000回以上活用された実績を誇っています。
Prometheus
画像引用:https://www.thalesgroup.com/en/united-kingdom/news/ground-breaking-new-role-autonomous-drone-technology
フランスのThales社が展開しているプロジェクトです。自律飛行とLidarセンサーのコンビネーションにより、GPSが届かない場所を探索できる小型ドローンを開発しています。これにより、地底や洞窟、トンネルなども捜索できるようになることが期待されています。
WAM-V(Wave Adaptive Modular Vessel)
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アメリカのMarine Advanced Robotics社が開発する自律型水上艇です。センサーやカメラを取り付けることで海上探索や海洋環境の定点観測に活用できます。有線でコントロールできる水中ドローンと組み合わせることにより、その捜索能力はさらに広がります。
台風・洪水・地震と自然災害の脅威は常に隣り合わせ。
昨今、さまざまな場面でドローンが活躍していますが、「人命救助」という点では発展途上。今回ご紹介した機種を初め、今後さらなる人命救助で活躍するドローンの開発に期待が高まります。