ドローンといえば自由に空を飛び回るイメージですが、アメリカのスタートアップ、CyPhy Worksは、地面にくくりつけた状態で飛ぶドローンを開発しています。
地上電源に長いコードで繋がったドローンは、バッテリー切れの心配をする必要がありません。一般的な商業用ドローンの連続飛行時間は20分から30分ですが、常に電力を供給し続けることができるCyphy Worksのドローンは、連続2週間の飛行を可能とします。
食べ物のデリバリー等の用途ではこのような長い飛行時間を必要としませんが、軍やファーストレスポンダーにとっては非常に役に立ちます。彼らはドローンを「即席の管制塔」として使用したいからです。ある地点の上空にドローンをホバリングさせ、俯瞰映像でその地点を監視したり、ラジオや携帯電話の電波の中継地点にしたりします。そしてその場合、連続飛行時間が長ければ長いほど良いのです。さらに、無線ではなく有線でつながっていることで、データの転送速度も増加します。
CyPhyのドローンは長時間飛行を目的としてデザインされているため、モーターや電気回路が簡単に焼け落ちてしまうことはありません。部品の過熱を避けるため、スペースに余裕を持った部品の組み立てをしているからです。また、もし鳥などの障害物にぶつかって、地面とドローンをつなぐ微小繊維で出来たコードが切れてしまったとしても、小さな内臓バッテリーが無事にドローンを着陸させます。
このドローンは光学30倍ズームを可能とするカメラを搭載できます。他にも重さ6ポンドまでのあらゆるものを搭載可能です。
(画像引用:https://www.wired.com/story/startup-setting-drones-free-tying-them-to-the-ground/)