ドローンを生産している韓国企業「Doosan Mobility Innovation」は、アメリカ・ジョージアを拠点とするドローン開発企業「Skyfire Consulting」、テキサスの燃料電池関連企業「ReadyH2」と提携し、長距離パイプライン(石油やガスの輸送管)の検査にドローンを使う計画を立てています。
2019年11月、Doosan Mobility InnovationはSkyfire Consulting、テキサスのドローン開発企業「Guinn Partners」、アメリカ合衆国保健福祉省と提携し、水素燃料電池を用いたドローンに医療サンプルを積み、海を超え43マイル(69キロ)の距離を運ぶプロジェクトを成功させました。同じドローンが今回のパイプライン検査のプロジェクトにも使用されます。
使用するドローンはDS30オクトコプターで、Dossa Mobility Innovationが生産するものです。水素タンクを満タンにした状態で、一度に最大120分飛行することができ、最大5キロの荷物を積むことができるといいます。ただし、120分の飛行が可能になるのは荷物が一切積まれていない場合です。
2020年2月にはアメリカのガス関連企業がDS30を使用して、アメリカ国内の主要なパイプラインの検査を行うということです。DS30は一度に80.5キロの距離を飛行し、検査ルート上に設置されたいくつかの燃料補給ステーションで燃料を補給します。燃料補給ステーションを担当するのはReadhH2で、オペレーターが燃料補給を行いますが、将来的には燃料補給も無人・全自動で行う予定です。
この検査は試験的なもので、6ヶ月に渡って行われます。あらゆる天候においてドローンが通常の検査、そして燃料漏れなどの緊急事態に対応できるかどうかが注目されています。飛行そのものも当面はオペレーターがリモートで行い、将来的には全自動を目指します。
SkyFire ConsultingのCEO、Matt Sloane氏は次のように話します。「プロセスの自動化を目指すにあたって、FAA(連邦航空局)の規制に抵触しないよう細心の注意を払う必要があります。さらに石油、ガスに関するガイドラインも守らなくてはなりません。プロジェクトの試験段階ではこの点を重視しています」
(画像引用:https://newatlas.com/drones/fuel-cell-drone-inspect-pipelines/)