上士幌町と3社が提携し、ドローン宅配サービスの実証実験へ

更新日: 2023.05.24 公開日: 2021.09.01
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公共交通機関の芳しい農村地域に住まう人々にとって、市街地へ衣料品や食料品を買いに行くことは一苦労です。

さらに足腰が悪かったり、病気を患っている高齢者には困難が伴います。

高齢化率約34%にも及ぶ北海道上士幌町は、買い物が困難な人々を支援するためにドローンを使った宅配サービスを模索しているとのことです。

民間企業3社と提携し、2023年度の実用化を目指して10月から実証実験に乗り出します。

政府は2022年度をめどにドローンの規制緩和を目指し、環境整備を進めています。

市街地など人がいる地域でも、操縦者の目が届く範囲外で飛ばす「目視外飛行」ができるようになる見込みとのことで、物流への活用が期待されているのです。

こうした動きを踏まえ、上士幌町は今月11日に西濃運輸を傘下に持つ大手物流「セイノーホールディングス」、産業ドローンを開発している「エアロネクスト」、大手広告会社「電通」と包括連携協定を締結しました。

重さ5キロに耐えることのできるドローンを活用し、陸上輸送と融合させた新たな物流スタイルの確立を目指します。

竹中貢町長は町内で行われた締結式にて、「規制緩和後はすぐに実用化できるよう実証実験を進めたい。地方が光り輝き、社会的に大きな価値がある取り組みだ」と意義を強調しています。

また、エアロネクストの田路圭輔代表取締役CEOは「実証実験で町民、関係者にドローンの可能性を見てほしい」と話しました。

上士幌町における65歳以上の高齢者の割合は、人口4,900人の内約34%を占めています。

また、同町は今年5月に内閣府の「SDGs(持続可能な開発目標)未来都市」に選定され、モデル事業にドローン物流の実証が含まれています。

(画像引用元:https://aeronext.co.jp/news/kamishihoro_hokatsukyotei/)