雑誌やテレビでも取り上げられることの多い話題のドローン(無人航空機)に興味を持ち、一度操縦をしてみたいと思っている人もいると思います。ドローンを操縦するにあたり、どんな資格が必要なのでしょうか。ここではドローン操縦に必要な資格の種類を調べてみました。
ドローン(無人航空機)の資格はどんなもの?
ドローンに必要な資格といっても、自動車の運転免許のように必須とされているものは、2017年12月時点ではありません。しかしながら、民間資格として有効なものはありますので、ドローンで仕事をしたい方などは取得を検討してみると良いでしょう。
ドローン検定協会が実施をしている検定試験というものがあり、別名、無人航空従事者試験またはドローン検定やD検とも呼ばれています。ドローンへの知識や技能能力を証明する検定試験ですが、ドローン検定は国家資格ではなく民間資格です。なお、受験料は各級によって金額差がありますのでお気をつけください。
▽筆記試験
ドローン検定は1級から4級に分かれており「筆記試験」と、「技能試験」の2種類になります。「筆記試験4級」「筆記試験3級」はどなたでも受験ができますが、それ以外になると下記のような規定がありますのでご注意ください。
・「筆記試験2級」は3級を取得した者が受験可能となり、「筆記試験1級」は2級を取得した者が受験可能となります。
合格ラインは80点以上、試験内容は各級で難易度も変わってきますが、基礎知識であるドローン機体構造などから、電子工学や気象学などさまざまな範囲になっています。
・4級の主な筆記試験要点(試験開催は年6回)
ドローンを安全に取り扱うための基礎知識と関連法規についてなどが主な出題となりますが、飛び級可能であり3級から受験することもできます。
・3級の主な筆記試験要点(試験開催は年6回)
ドローンの本体の基礎技術や機体特性について、また無線や関連法規の知識が主な出題となります。どなたでも受験可能の級です。
・2級の主な筆記試験要点(試験開催は年6回)
ドローンの操縦と管理に必要な知識と機体特性や関連技術について、また気象学や関連法規に加えて、リスク管理への十分な知識が主な出題となります。受験資格はドローン検定3級に合格している者になります。
・1級の主な筆記試験要点(試験開催は年3回)
ドローンの操縦と管理に加えて設計に必要な専門知識が主な出題となります。受験資格はドローン検定2級に合格している者になります。
筆記試験はマークシート方式です。晴れて各級に合格すると「合格証」カード(他級により付属物あり)が届けられます。このカードが資格を証明するものとなりますので大切に保管しましょう。
▽技能試験
技能試験の受験規定は以下の通りです。
・ドローン操縦士試験(筆記試験3級合格者が受験可能)
・空撮技能試験(筆記試験3級合格者が受験可能)
・FPV技能試験(筆記試験3級合格者が受験可能)
・公認技能員試験(筆記試験2級合格者が受験可能)
ドローン操縦資格に合格したらメリットは?
晴れてドローンの資格を取った場合、これからどんなメリットがあるのでしょうか。
・国土交通省への許可承認申請を行う場合に、ドローン操縦者としての資格証明書が添付可能
・基礎技能講習の受講時に座学1が免除
・ドローン操縦時の安全と必要最低限の知識が身につく
・提携団体の開催する各講座の受講資格が獲得でき、更に座学が免除
・ドローン関係の手続きなどで優待を受けられる
・ドローン検定合格ロゴを名刺などに記載することが可能
ドローンの資格を持っていれば、このようなお得がたくさん受けられます。
合格証があれば、国土交通省への許可承認申請時の手続きが多少スムーズに行えることもあり、ドローンに携わっていきたい人には絶対に外せない資格でしょう。
ドローン操縦資格がなぜ必要なのか
ドローン操縦資格はなぜ必要なのでしょうか。
ドローン操縦資格は今後のドローン普及や指導者育成につながる大切な資格となります。現在、ドローンを学びたい人は全国で増え続けているにも関わらず、ドローン指導者が少ないために、なかなかドローン操縦者や指導者を育てられないという問題が発生しています。
ドローンは今後、人間生活に密着した働きをするものと期待されています。今後必要なドローン操縦資格を持ち、正当にドローンと向き合える人材が増えることで、もっと理解も得られ、正しいドローン活動が出来る環境が整っていくことでしょう。