スマート農業とは、ロボットやITなどの技術を活用して、生産の効率を上げる農業のことです。少子高齢化による労働力不足を解消するために、スマート農業の需要はますます高まります。
スマート農業を象徴するのが、ドローンの活用です。農業界でドローンを活用する事例はさまざまありますので、詳しく紹介していきます。
農業のIT化に貢献!農業におけるドローンの役割とは?
ドローンは農業のIT化に貢献しています。大型ヘリコプターでは移動できない場所でもドローンだと容易に飛行できますので、事実農薬の散布にドローンを活用する事例も存在します。
ドローンを活用することで労働力不足を解消できますが、ドローンが農業に貢献する事例はそれだけに限りません。
動画や画像を撮影する空撮が、ドローンの一般的な活用事例です。農業の分野に限りますと、畑や水田といった農地を上空から空撮することで、農作物の生育状態や農地の状況を確認することが可能になります。
さらに、空撮用のカメラを活用すると、畑を荒らす動物や鳥の動向や生活エリアを調べたり、PR用の画像や動画をFacebookなどのSNSメディアに投稿したりもできます。
このほかにも、ドローンに赤外線センサーを搭載して、農作物の生育状況を正確に計測することも可能です。ドローンのなかにはスマホなどのIT機器と連携可能な機体も多く、農業のIT化にはドローンの存在がかかせません。
農業でのドローン活用事例をご紹介!
農業にドローンを活用する事例は、いくつも存在します。
ドローンの農業への活用事例の1つ目は、精密農業です。精密農業とは、2000年初頭から提唱されている農業の手法で、農作物や農地の状態を詳しく観察し、計測したデータにもとづいて農作物の生産効率を上げることが可能です。
精密農業にドローンを活用する事例も多数存在します。特殊なセンサーを搭載したドローンにより、農作物の生育状況を確認できます。このデータをもとに農薬を散布し、農作物の品質を向上させることが可能です。
ドローンの農業への活用事例の2つ目は、農薬散布です。ドローンのメリットとして、騒音が少なく、不安定な天候時にも飛行可能であることが挙げられます。ドローンを飛行させる場所を設定し、正確な農薬散布を行えます。
ドローンの農業への活用事例の3つ目は、測量です。ドローンでの撮影によって、従来よりも迅速かつ安全に必要なデータを収集できます。これにより、測量図面データの作成もスピーディーに行えます。
精密農業のカギを握るドローン、企業での活躍事例とは?
日本の自給率が100パーセントを切っている現在、精密農業の需要はますます高まります。精密農業のカギを握るのが、ドローンの活用です。
実際に企業がドローンを精密農業に活用した事例がいくつか存在しますので、以下に紹介しておきましょう。
ファームアイの事例
ヤンマーとミノルタによって2017年に創業された合弁会社のファームアイは、農業リモートセンシングに特化したサービス事業に従事しています。ドローンに搭載したセンサーを使って農作物や農場の撮影を行ない、これらのデータを分析することで、圃場整備や農作物の生育状況を診断します。
ベジタリアの事例
IoTセンサー事業やクラウドデータ基盤事業を展開するベジタリアは、これらの技術を農業生産事業に活用しています。気象や栽培管理などのデータを集め、それを解析することで、害虫を予防する対策を講じるサービスを提供します。
Precision Hawkの事例
カナダの企業であるPrecision Hawkは、人工知能を搭載したドローンの開発に従事しています。ドローンによって収集したデータを解析することによって、コストの削減や生産量の増加に寄与します。人工知能によってドローンの最適な飛行経路の算出なども行なうなど、作業の効率化を図っています。