室内を監視するカメラ付きドローンがAmazonから発売 セキュリティは大丈夫?

更新日: 2020.09.30 公開日: 2020.09.28
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2020年9月24日に開かれた新製品発表イベントで、Amazonはドローン型ホームセキュリティカメラ「Ring Always Home Cam」を発表しました。カメラ付きのドローンが室内の地図に基づいて自動で飛行し、パトロールして異音などをチェックするものです。飛行しないときはドックに格納されます。

 

イベントでは、MicrosoftやGoogleに対抗するゲームのストリーミングサービスなど、数多くの新製品や新サービスが発表されましたが、中でもこの屋内用ドローンは高い注目を浴びました。カメラを搭載しクラウドに接続されたドローンが部屋の中を飛び回ると聞いて、プライバシーやセキュリティの問題を心配する声があがっています。

 

ファイル共有やコンテンツマネジメントなどを取り扱うカリフォルニアのスタートアップ「box」のCEO、Aaron Levie氏は自身のツイッターで、「2020年はただでさえ最悪の年だというのに、さらにAmazonが屋内を飛び回るドローンカメラを発表したよ」とネガティブな感想を述べています。また、犬や猫に壊されるに違いないというコメントも多く見られました。

 

ネットワークに接続された屋内カメラに関する最大の懸念は、ハッキングなどによってカメラの映像を見られるかもしれないことでしょう。実際2020年1月には、この屋内ドローンを開発するAmazon傘下の企業「Ring」の社員4名が、自社製品であるネットワークに接続されたインターフォンに不当にアクセスし、ユーザーの個人的な映像を見たとして解雇されていたことも明らかになりました。

 

Ringによると、セキュリティ向上のため、サービスの管理者なども含む第三者がデータを覗き見ることができないよう、エンドツーエンド暗号化を選択できるようにするということです。

 

発表イベントのインタビューで、Amazonのデバイス部門シニア・バイス・プレジデントDave Limp氏は、「ドローンのカメラを気にするより、その手に持ったスマートフォンのカメラを気にしたほうがいい」と話しています。

 

Ring Always Home Camは2021年に発売予定で、価格は250ドルです。

 

(画像引用:https://www.wired.co.uk/article/amazon-2020-live-event-highlights)