ドローンは今、災害現場でも活躍できるツールとして注目されています。今回はドローンが災害時に役立つ理由や、災害現場での活用例をご紹介します!
なぜドローンが災害時に役立つの?
ドローンは、遠隔操作で飛行しながら動画や写真を撮影することができ、撮影の様子は、端末でリアルタイムに確認することが可能です。そのため、災害現場の上空から空撮することで、迅速な状況確認に役立てることができます。
しかも、ヘリコプターよりも低い高度まで降りて撮影することが可能です。人が入っていけなかったり、もしくは近づけなかったりするような危険な場所でも飛行して撮影することもできるのです。
このように、ドローンには様々な利点がありますので、地震、台風、火山活動などの自然災害が頻繁に起きている日本でも、ドローンの活躍に大きな期待が寄せられています。
災害現場でのドローンの活用例
ドローンは、すでに災害現場で活用されたことがあります。
例えば、2015年に口永良部島が火山活動を開始した際、噴火状況や被害状況などを確認するために、ドローンが飛行して空撮しました。
また、2016年4月に発生した熊本地震でも、現地の被害状況や断層の様子などを確認するために、ドローンが活用されました。
さらに、2018年1月には、栃木県の山林に立ち入った男性から救助要請があり、栃木県警のドローンが男性を発見するという出来事もありました。(男性は残念ながら既に亡くなっていました)。
このように、ドローンは災害現場の状況確認や、救助活動に既に活用されています。
災害時におけるドローンの活用方法
ドローンが実際に災害現場で活用された例を見てきましたが、災害時のドローンの活用方法として、他にどんなことが考えられるかを見てみましょう。
災害によって無人化してしまった住宅地や商店街のパトロール
人がほとんどいなくなった災害現場で、窃盗などの犯罪が発生することがありますが、ドローンで空撮しながらパトロールをすることで、犯罪抑止効果を期待することができます。
薬剤の散布や医薬品の配布
災害現場では、衛生が保てず、病気が広がったりする恐れがあります。そのような場合に、ドローンで薬剤を散布したり、医薬品を配布したりすることが役立つかもしれません。
救援物資の運搬
道路が寸断されて孤立してしまった地域には、車両で救援物資をすぐに届けることができません。しかし、ドローンであれば、迅速に救援物資を運搬することが可能です。
避難勧告
災害時に避難を呼びかけるために、スピーカーを搭載したドローンを活用しようという動きもあります。ヘリコプターよりもローター音が小さいので、音声が聞こえやすいというメリットが確認されています。
ドローンには実に様々な活用方法があることが分かりますね。今後、実際にこれらの方法でも頻繁に利用されていくことが期待されます。
災害時のドローン活用の注意点
災害などの緊急時には、自治体からの要請があれば、飛行禁止区域でもドローンを飛ばすことが可能です。また、要請がなくても国土交通省に電話して許可をもらうこともできます。
ただし、個人が災害現場でドローンを飛ばすのは、慎重になった方がよいでしょう。自衛隊やボランティアの救助活動の妨げになる場合があります。
また、精神的につらい状況にある被災者たちは、ドローンが近くを無思慮に飛行しているのを見て、プライバシーを侵害された気持ちになったり、不安が増大したりしてしまうかもしれません。
上記のような理由から、救助活動は基本的には自衛隊や災害救助団体にお任せするのが賢明です。どうしても必要な場合以外は、ドローンをむやみに飛行させるのは避けましょう。
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