実は、アメリカではドローンの登録制度が復活しました。日本ではまだそうした動きがありませんが、ドローンの登録とはどういうことなのか、必要なケースはどういったケースかを詳しく解説していきます。
ドローンの登録制度とは?
ドローンの登録制度を設けているのは、日本ではなくアメリカです。2015年に創設されたドローンの登録制度は、2017年にいったん廃止されたのち、トランプ大統領が署名したことにより復活することになりました。
登録先はアメリカ連邦航空局(FAA)で、0.55ポンド(約250g)以上のドローンが登録の対象となります。登録料はドローン1機につき5ドル(1ドル110円換算で550円)となり、有効期間は3年間です。
ドローンを登録することのメリットは、ドローンのシリアルナンバーやモデルと併せて、氏名、住所、メールアドレス等を登録することで、紛失やその他トラブルが発生した際も、調査機関から連絡が来るようになる点です。
また、誰もが自由に、かつ無秩序にドローンを飛ばせなくなりますので、環境整備といった点でもメリットがあります。
その他、ドローンを使った配送事業を計画している企業も、登録制度によって淘汰されていき、やはり環境整備が整いやすいというメリットがあります。
ただし、コストがかかる、登録が面倒、自由に飛ばせない、個人情報と紐づけられることに抵抗がある、といった部分はデメリットになるかもしれません。
ドローンをFAA(アメリカ連邦航空局)に登録するには?
アメリカでドローンを飛ばそうと考えている人、アメリカ旅行にドローンを持って行こうと思っている人は、忘れずに登録しておきましょう。
登録方法は次の通りです。
・FAAのホームページ「FAA Drone Zone」にアクセスし、アカウントを作成する
・アカウント作成後、登録したメールアドレスに確認のためのメールが届く
・メール本文のリンクをクリックし、内容を確認後、「I Agree」をクリック
・次に表示される画面で右側(ドローンの登録)を選択
・プロフィールを入力
・ドローンを登録
・支払い情報を登録
このような流れになっています。特別難しいことはありませんが、当然ながらすべて英語です。英語が苦手な人は、ウェブ翻訳を見たり、英語に詳しい人と一緒に作業したりすると良いでしょう。
上記の手続きを済ませれば、アメリカでドローンを飛ばす「権利」を得られます。しかし、アメリカには独自のドローン飛行に関するルールがあります。そのため、FAAに登録したからといって自由に飛ばせるわけではありません。
ドローンメーカー大手DJIは、ウェブで「フライトマップ」を公開しています。
デフォルトは中国になっていますが、国を選んで情報をチェックすることができますので、アメリカでドローンを飛行させられる場所、させられない場所を事前にチェックしておきましょう。
ドローン「ポート」の登録制度は日本でも始まっている!
ドローンではなく、ドローンポートの登録制度は、JUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)によって、実は2018年の今秋をめどに運用を開始する予定となっています。
ドローンポートを利用したい人と、ドローンポートを運営している人とをマッチングさせ、双方に必要なサポートを提供したり、利用しやすい環境を整えたりすることが大きな目的です。
登録が済んだドローンポートは、ネット上の地図などで情報公開する構想もあるようです。ドローンユーザーにとっては、ドローンを着陸させる場所が増えて分かりやすくなり、空路を設定しやすくなるなどのメリットがあります。
一方、ドローンポート運営者には、土地が有効活用できる、副収入が得られる、商業施設であれば来客増が期待できるといったメリットがあるほか、企業にしてみればビジネスチャンスが増えるといったメリットもあります。
ドローンポート登録制度が今後どう展開していくのか、注目したいところです。
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