携帯電話の電波から生存者を捜索!韓国通信大手が開発したドローン救命システムSkyshipとは?

更新日: 2018.06.28 公開日: 2018.06.28
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韓国の通信大手KTは、ドローンの母艦となる緊急用5G供給飛行船Skyshipを発表しました。

Skyshipから発進するドローンは韓国のドローンメーカーMetismakeと協力して開発されています。それはSkyshipと同じように高解像度のカメラと5Gネットワークモジュールを含んでおり、Skyshipとは独立して機能します。

Skyshipが有用なシチュエーションはすぐに想像できます。地震、津波、またはその他の自然災害の影響を受けた地域で生存者を探索しているとき、Skyshipは生存者を見つけ次第すぐにドローンを発進させることで、より早くより効率的に生存者を保護することが可能です。Skyshipからドローンを使って救急用品を迅速に配達することも可能です。

また、Skyshipは単に応急処置キットを配達するドローンの母艦となる飛行船というだけではありません。世界で最も先進的な電気通信企業の1つとして、KTは基本的なドローンによる探索救助をさらに洗練されたものにしています。

Skyshipは、高解像度カメラを使用して地面をスキャンしますが、LTEおよび5G信号もスキャンし、TKのデータベースと同期します。

これにより、救急隊員は、携帯電話の電波通信やそこに紐づいた名前、年齢、潜在的な医療情報などの非常に実用的なデータを提供します。Skyshipが人を探し出すと、ドローンによって医療用品を届けられ、救急隊員には医療情報が提供されます。

さらに、このシステムには、ドローンが飛行できない領域も移動できるための自動車さえ含まれています。Skyship自体については、最高時速は約80キロメートルで、最大6時間まで連続動作可能です。

Skyshipはドローンベースの救急救命システムでは大変革新的な製品です。Skyshipで大きく地上をスキャンし、生存者を探し出して物資を配達するだけでなく、重要な情報を救急隊員に伝えることのできるドローンを配備することは、救命プロセスへの包括的なアプローチです。

携帯電話から発せられる電波をもとに生存者を発見するモデルは、従来の救助法では見つけられなかった生存者もカバーできる可能性がある点で、非常に有意義なものだと言えます。

この運用がうまくいけば、Skyshipは単なる目新しいシステムというだけでなく、災害時の人命救助に欠かせない存在となることでしょう。