列車をドローンで追いかけて撮影するのが違法かどうかは何で決まる?
走っている列車をドローンで追いかけて撮影するのが違法かどうかは、ケースバイケースです。具体的には、事前に許可を取っているか、飛行場所、飛行方法などによって決まります。詳しく見てみましょう。
ドローンによる列車の撮影が違法になるケース
まず、撮影対象が列車であれ、ほかの何であれ、ドローンを飛ばす際にはその場所の所有者や管理者の許可を事前に取るのが原則です。もし、列車を撮影するために線路やその周辺の上空にドローンを飛ばすのであれば、鉄道会社の許可が必要でしょう。また、ドローンの離着陸に他の人の土地や公園などを利用するのであれば、またそうした場所の上空を飛ぶ必要があるのであれば、やはりその所有者や管理者の許可を取らなければなりません。
でも、そうした許可を事前に取ったとしても、列車の走行を妨げるような飛行や危険な飛行をした場合には、「列車往来危険罪」という重罪に問われる可能性があります。また、「小型無人機等の飛行禁止法」により、国会議事堂や内閣総理大臣官邸、外国公館、原子力事業所の周辺地域は、飛行禁止になっています。
関係する場所の所有者や管理者の許可を得ている、危険な飛行はしない、「小型無人機等の飛行禁止法」にも違反していないということを前提とすると、200g未満のドローンであれば、列車を追いかけて撮影しても基本的には違法になりません。
ただ、200g以上のドローンの場合は、話が変わってきます。200g以上のドローンは「航空法」の適用対象となりますので、以下の飛行範囲と飛行方法に該当する場合には、国土交通省の許可を事前に取らなければ違法になります。
・飛行場所:空港等の飛行機の離発着周辺のルート、地表又は水面から150m以上の高さの空域、国勢調査の結果による人口集中地区(DID)の上空
・飛行方法:夜間に飛行させること、目視の範囲外を飛行させること、第三者の人や建物、車両などの30m以内に接近すること、イベントなどの人が大勢集まる場所の上空を飛行させること、火薬や毒物などの危険物を輸送すること、飛行中に物を投下すること
列車をドローンで撮影する場合には、上記の点をしっかり理解し、合法的な方法で飛ばすようにしましょう。
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